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【コラム】人事のためのIT入門講座
「Excel の3つの用途と限界 ~データ整理・データ分析・お手製の業務システム」

本コラムでは、人事のご担当者さま向けに、ITリテラシー向上につながる情報をお届けしてまいります。人事業務の効率化や高度化だけでなく、デジタル人材の採用やデジタル教育の検討ご活用いただければ幸いです。

(1)幅広い用途で使われている Excel

日常業務で表計算ソフト「Excel」を使われている方も多いと存じます。

日常に溶け込みすぎて何気なく使ってしまっていますが、これほど幅広い用途で使われているソフトウェアも非常に珍しいものです。

Excel と並べられることの多い Word や PowerPoint であれば、「ワープロソフト」「プレゼンテーションソフト」と呼ばれるように、文書作成やプレゼンテーション資料作成に特化して作られており、それ以外の用途にはあまり使われません。

しかし Excelは、「表計算ソフト」と呼ばれるものの、「計算」を全くしない書類作成や、ピボットテーブルを使ったデータ分析にも使われ、果てはフォームやマクロ(VBA)を組み合わせて、お手製の業務システムとしても使われるケースがあります。

あらためて、Excel の用途を整理すると、主に次の3つに分けることができます。

  • 用途1:データベース ~データや情報の整理・一覧化・共有
  • 用途2:データ分析 ~分けて調べる・統計数値の算出・予測
  • 用途3:お手製の業務システム ~自動処理・データ保護など

それぞれ詳しく説明していきます。

(2)用途1:データベース ~データや情報の整理・一覧化・共有

ここで「データベース」とは、整理したい情報やデータを一覧化し、見やすくするときに使うことを指しています。

「○○一覧表」「○○管理表」というようなものを Excel で見たことがある/使ったことがあるという方も多いかと存じます。

ヒト・モノ・カネなど、業務で管理する必要があるものは、何らかの形で整理・一覧化・共有する必要があり、専用の管理システムがない場合の最初のツールとして、Excel は非常に有用です。

この用途には、次のような Excel の機能がよく使われます。

  • sum や count などの数値処理に関する関数
  • 締切や発注日などの日付を扱うための関数、表示形式
  • データの追加・削除・絞り込み・並べ替えに関する機能

Excel ファイルを共有ファイルサーバー上に保存し、ファイル共有機能を使うことで、複数人で Excel ファイルを閲覧・編集することもできます。

注意点:利用人数は10名程度が限界

ただし、使用人数が10名以上になる場合や、データが1000件を超えるような場合、極端に動作が遅くなるとともに、データが破損する恐れも出てきます。

そういった場合、ムリに Excel を使い続けるよりも、ちょっとした業務システムを作った方がよいという場合も出てきます。「Excel 以外の手段」についても考えておく必要はあります。

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(3)用途2:データ分析 ~分けて調べる・統計数値の算出・予測

最近注目の用途として、データの分析・予測に使われるということが挙げられます。

毎月の売上の推移を見て、トレンド商品が何なのかを調べたり、現状の課題がどこにあるかを調べたりすることができます。

この用途には、次のような Excel の機能がよく使われます。

  • グラフ
  • ピボットテーブル
  • 中央値や標準偏差などの統計関数
  • アドインの「分析ツール」

ピボットテーブルであれば、縦軸・横軸・セルに埋め込む要素(変数)を自由に入れ替えることができるため、様々な視点・切り口でデータを見て、現状の課題を見つけることができます。

分析ツールを使えば、関連する複数の指標を一度に計算したり、ヒストグラムをワンタッチで作成できたりするなどできるので、表示結果を見て、適切な意思決定や施策立案に素早くつなげることができます。

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(4)用途3:お手製の業務システム ~自動処理・データ保護など

見積書・発注書・納品書・請求書などの書類を作成する場合、同じような情報を何度も記載することになります。あまり人の判断を必要としない業務であるうえに、ヒューマンエラーによって間違いが入る恐れがあります。

そのため、Excel の関数やマクロなどの機能を活用して、自動処理してしまうのが有効です。

さらに、各種書類をPDFで自動出力したり、メールで自動送付したり、過去案件のデータは更新できないようにしたりといった高度な処理は、 Excel のさまざまな機能を組み合わせて実現することになります。

Excel の具体的な機能として次のようなものがよく使われます。

  • 文字列の結合(concat)・置換(substitute)など、文字列処理に関する関数
  • if関数のように場合分けの処理をする、論理関数
  • vlookup関数やaddress関数のようにExcelファイル内の検索・転記などをする、検索・行列関数
  • 異常値・正常値などを一目で判別できるように表示を変えられる、条件付き書式
  • 意図しない変更や、処理内容を隠すためのシートやブックの「保護」
  • Excel上でできるすべての業務を自動化するマクロ・VBA

Excel に熟達した人ほど気をつけたい注意点

ここで注意点があります。

データ量が多い場合や、関数やマクロが複雑になるような場合(*)には、 Excel で自動処理してしまうのはあまりおすすめできません。

(*) 関数の場合は、関数の中に関数を記載する「入れ子」は三重程度、マクロの場合は100行程度が、限度めやすと考えていただくとよいかもしれません。

理由は2つあります。

1つめの理由は、Excel マクロ・VBA は動作が遅いうえに、「元に戻す」によってデータを戻せないため、意図せずデータを破損してしまう恐れがあります。

2つめの理由は、関数・マクロ・VBA は複雑なプログラム作成には不向きであるためです。複雑な関数やマクロは、一見しただけでは、不具合があるかどうかが判別できないものです。

1つのセル内に長い数式があり、いくつものセルを参照している場合には、不具合が入りやすく、また他人が見たときにも、どういう処理をしているのかがなかなかわかりません。

マクロ・VBA も「Visual Basic Editor」上で見れば多少、整理されているように見えるかもしれませんが、れっきとしたプログラミング言語であるにもかかわらず、1990年代の登場以来、プログラミング作業を効率化させるための言語仕様の変更がありません。

つまり、VBA は「作りにくい・管理しにくい」プログラミング言語です。

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最近であれば、Python(パイソン)というプログラミング言語を使えば、マクロと同様のことができます。高速に Excel ファイルを自動処理できるだけでなく、統計処理やAI(人工知能)開発、WEBベースの業務システムや IoTシステムも作れるため、マクロを覚えるよりは、Python を覚えるほうをおすすめします。

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いかがでしたでしょうか。

まずは、業務効率化のためのちょっとした業務システムが作れるようになることを目指していただければ幸いです。




※本記事は2020年11月25日現在の情報です。

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