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2023.12.26

2023.12.26

ChatGPTのこの1年を振り返る

※この記事内容は

文字で構成されています。
ChatGPTのこの1年を振り返る

ChatGPTは2023年11月30日、サービスを開始してからちょうど1年が経過しました。この1年間で、ChatGPTは驚異的な進化を遂げ、さまざまな分野で注目を集めました。

問題点も指摘されていますが、ChatGPTの今後には期待が高まるばかりです。世界で、国内で、どのような動きがあったのでしょうか。

2023年もいよいよ大詰め、そんな激動のChatGPTのこの1年について振り返ります。

ChatGPT、使いますか? 気をつけることは?

猛スピードで拡大した市場規模

この1年、ChatGPTについて最も印象的で衝撃的だったのは、その爆発的な広がり方です。

2022年11月30日の公開から、4日後の12月4日には世界でユーザー数が100万人を超えました。さらにその2カ月後には1億ユーザーに達したとされています。ユーザー数が1億人に達するまでには、Instagramが2年半、TikTokが9カ月かかりました。このことからも、ChatGPTの拡散スピードがどれだけ速いのかが分かります。

生成AIの革命的な進化

公開当時のChatGPT(GTP-3.5)では、テキストのプロンプト(指示)に対して同じくテキストで出力できるだけのものでした。しかし、2023年3月14日には次世代のGPT-4が発表されました。GPT-4は、テキストだけでなく画像や音声も扱える"マルチモーダル"と呼ばれ、複数のモダリティー(データ種別)を同時に処理できるAIモデルとしてさらに期待が高まりました。

本格的に実装が発表されたのは9月25日で、OpenAI社からChatGPTに画像解析機能と音声出力機能をもつGPT-4Vが追加されることが発表されました。

 

たとえば、画像を読み込ませることによって、その画像に描かれている・写っているものが何であるかを調べてもらうことができます。街の写真をもとに、撮影した場所を推測することもできます。特徴的な建物や風景は、一発で場所を割り出してくれます。

 

音声出力を使用すれば、会話でコミュニケーションをとることもできるでしょう。

まさにChatGPTが目と耳を手に入れたと言えます。

GPT-4Vは現在(2023年12月25日時点)、無料会員が利用することはできませんが、生成AIのマルチモーダル化は可能性に満ち溢れており、今後もさらなる進化があるでしょう。

誤情報の拡散や雇用への影響など、問題点の指摘も

ChatGPTの登場以来、その高度な自然言語生成能力に注目が集まっています。しかし同時に、誤情報拡散や雇用への懸念もあります。

ChatGPTが学習するWebなどの大量のデータには誤りも含まれています。そのために、生成された回答が実際のデータや事実とは異なっていることがあります。これらは「ハルシネーション(=幻覚)」と呼ばれます。回答が事実に基づくかどうか確認する「ファクトチェック」が欠かせません。こうした情報の不正確さから、ビジネスシーンの重要な局面においてはまだ利用がためらわれる傾向にあります。

ただし、アイディア出しや提案といった"人間にしかできないだろう"とされていた分野もある程度こなせることから、人間の仕事を生成AIが奪ってしまうのではないかという懸念も指摘されています。

アメリカの再就職支援会社「チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス」の報告によると、2023年10月までにアメリカ国内で、4000人余りがAIに仕事を奪われたとされています。

また、ChatGPTをどう使っていくかも議論されています。

アメリカの大学で、小論文をChatGPTに書かせて提出した学生が話題になりました。これを問題視し、ChatGPTの使用を禁止する学校もあるほどです。また、AIを使う際のプライバシーやデータの取り扱いなど、倫理的課題も存在します。AIとの付き合い方について考えていかなければなりません。

これらの問題を踏まえ、AIをめぐるルール作りが国際的に加速しています。日本でもAIの利活用をめぐって、ビジネスや法整備、倫理なども含めた幅広い課題が議論されています。6月26日には、人工知能に関する政策の方向性を議論する「AI戦略会議」が政府により開かれました。
これまでAIに関するガイドラインは、経済産業省が出している事業者向けのものはありましたが、ChatGPTなどの生成AIに関して具体的な記述はありませんでした。利用者や事業者それぞれに向けたガイドラインを年内にも統合、改定する方針を示しました。

その後、12月21日に第7回会合であるAI戦略会議が開かれ、国内事業者向けのガイドラインの最終案が示されました。「人間中心」「安全性」「透明性」など、事業者向けの10原則を設け、来年3月までに正式決定される見込みです。

ChatGPTは今後どうなるのか

ChatGPTは教育にも活用され始めており、自然な会話ができることから語学学習に役立つとの見方もあります。例えば、日常英会話の練習においてChatGPTが壁打ちの相手になったり、文脈までを考慮した自然な翻訳もしてくれるため、辞書を引くより素早くかつ英会話の先生と会話しているようなハイクオリティな学習が可能です。

このように、ChatGPTはこの1年間で多岐にわたる利用領域での進展があり、今後もAIチャットサービスの更なる進化が期待されます。これからも様々な分野において人々の生活やビジネスに影響を与えていくでしょう。

ChatGPTにインタビューしてみた

そんなChatGPTにインタビューしてみました。下記のような簡単なプロンプトでも、しっかりとした受け答えでこの1年を振り返ってくれました。

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プロンプト:
#この1年を振り返ってみてどうでしたか?

出力:
ChatGPTは2023年11月に1周年を迎え、その1年間で急速に進化しました。生成AIの進化を踏まえ、様々な分野で注目を浴びました。

市場拡大と競争激化:

ChatGPTの登場から1年で、生成AIの関連市場は7兆円近くに拡大し、各社は技術力と安全性を巡り競争が激しくなりました

企業の経営判断への影響:

ChatGPTが登場してから1年が経ち、企業はChatGPTを活用して経営判断を誤らない方策を模索しています。

技術の進歩と未来の展望:

ChatGPTは技術の進歩を牽引し、今後の展望にフォーカスしたイベントやカンファレンスも開催され、AIの未来に対する期待が高まっています。

テクノロジー業界における革命:

ChatGPTはテクノロジー業界において革命を起こし、AIによる革新的な進展が期待されています。

メディアとの相互影響:

ChatGPTの登場はメディアにも大きな影響を与え、対話型AIの歴史に新たな章を刻みました。

最後に

ChatGPTはさらに活用しやすい生成AIになることが予想されます。生成AIの最新トピックとして、12月6日Googleから発表された次世代AIモデル「Gemini」にも注目が集まっています。このように、いま生成AIは、各社がしのぎを削って開発を進めています。ChatGPTのような万能AIが独り勝ちで普及していくのか、複数のAIがそれぞれの強みを持って乱立していくのか、それは今の段階ではまだ分かりません。

ChatGPT、生成AIの進化には今後も注目したいところです。

※本記事は2023年12月26日現在の情報です。

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