2024.11.22
2024.12.05
ビジネスを加速させる!ChatGPT Searchの魅力と使い方
- 文字で構成されています。
※この記事内容は
*がついている用語は、マウスオンすると解説文章が表示されます。
ChatGPT Searchとは?
2024年10月31日(米国時間)、OpenAIはChatGPTに新しい検索機能「Search」を追加しました。プロトタイプ「SearchGPT」の発表から約3カ月での一般公開となり、有料プラン(Team、Plus)に登録しているユーザーがこの機能を利用可能です。無料版でも来年以降の公開が見込まれており、近いうちにすべてのユーザーが利用可能になる予定です。
では、この待望の新機能は、従来のChatGPTと何が違い、どんな点が魅力的なのでしょうか。
従来のChatGPTは、学習済みの大量のデータベースから回答を出力しています。一方で、このChatGPT Searchは、ユーザーの指示に従い、インターネット上から即座に情報を収集することで、これまでよりも鮮度が高い回答を提供してくれます。特に最新ニュースや、株価動向、天気予報など、日々移り変わる時事やトレンド情報を即座にキャッチできるので、ビジネスユーザーにとってより活用しやすいツールになることが予想されます。
どんな点が魅力的なのか
ChatGPT Searchの魅力は、主に以下の4つが挙げられます。
最新情報を取得できる
最新のニュースやスポーツ速報、株価や経済データなど、人間が手作業で情報収集するとなると、それなりに手間と時間がかかります。ChatGPT Searchならば、「今の東京の気温に合った、流行の服装を教えて」と入力をすれば、服装選びにおいて大きく影響される気温や天気予報の最新情報を調べてくれるとともに、トレンドまでをサーチして適切な服装の提案を出力します。また、過去に掲載したWeb上の文章について、アップデートされた情報をリアルタイムで検索することで、情報の陳腐化を防ぎ、文章の品質維持などにも活用できます。
幅広い情報源からの情報収集
ChatGPT Searchは、さまざまな視点を持つウェブサイトを参照し、バランスの取れた回答を提供します。自ら情報収集をする際に限られた記事だけを読んでしまうと、その記事の作成者の所感や価値観に影響されてしまうことがあります。偏った意見・情報は、時に公正な判断を邪魔する場合があります。その点、このChatGPT Searchでは、複数の信頼性の高いソースから情報を取得し、偏りの少ない正確な情報提供が可能です。最終的な判断は人間が行う前提で、ビジネス上の意思決定や判断の材料とする際、より包括的な視点からの意見が期待できるでしょう。
調査・リサーチレポート
特定の分野に関する専門的な情報を素早く取得できるのも、ChatGPT Searchの大きな魅力です。工数のかかる調査や専門知識を要する業務などでも、複数の情報ソースを活用しながら、必要なデータや手順を提供してくれます。リサーチにかける時間の削減が期待できる点も、ChatGPT Searchの大きな魅力の1つだと言えるでしょう。
使いやすさと柔軟性
インターネット検索をする際、欲しい情報が得られるようにキーワードを試行錯誤することもWeb検索の醍醐味であり大切な作業です。ChatGPT Searchでは、この作業を簡単な操作で行うことができ、利便性が高いことも大きな特長です。「ブラウズ情報収集のために、関連するページをざっと見て回ることして欲しい」といった指示にも応じ、瞬時に関連する情報を複数取得します。
さらに、特定のリンクを指定することもでき、例えば「取引先のホームページ内から、中期経営計画の情報を探して欲しい」などといった要望にも対応可能です。提案資料や取引に関する判断において、即時性と信頼性の高い補足情報を付加できるため、業務効率化につながります。
ChatGPT Searchを使ってみよう
実際に、ChatGPT Plusでこの「Search」機能を使ってみましょう。
ChatGPTの使い方および有料版への変更手順は、以下の記事をご確認ください。
無料版でも有料版でも!ChatGPTを使おう
連載記事①~どんな機能で何ができる?
連載記事②~Plusへのアップグレード手順ご紹介
連載記事③~使用時の注意点5選
一度でもChatGPTを使ったことがある方なら、使い方は非常に簡単です。
- ChatGPT Plusにログインします。
- 通常通り、プロンプトを入力します。
- 入力欄の左側の地球のマークをクリックします。
- 「ウェブを検索」の文字が表示された状態で、右側の出力ボタンをクリックします。
- これで、最新情報に基づいた回答が返ってきます。
ChatGPTが出力した情報が正しいか確認する場合や、情報元のサイトを閲覧したい場合は、文字の右側に出ているアイコンもしくは「情報源」をクリックします。
試しに「今の東京に合った、流行の服装を教えて」というプロンプトでは、現在の気温とトレンドの服装を約22のサイトから検索し、回答してくれました。細かい指定をすれば、より求めている情報を提供してくれるでしょう。
ビジネスシーンでの活用
最近ではちょっとした調べものや、ブレストでChatGPTを使っている方も多いのではないでしょうか。情報収集という観点で、以下のようなシーンでビジネスにおける活用が期待できるでしょう。
市場動向や競合調査
業界業種にもよりますが、「今月の業界トレンド」や「新製品・新ツールの概要」などをいちはやくリサーチすることは、非常に重要です。ChatGPT Searchで調べた最新情報を、ミーティングやプレゼン資料に追記すると、より説得力のある内容になるでしょう。現状を迅速に把握し、戦略的な意思決定をサポートするための有力なツールになりえます。
株価・金融情報の確認
株価や為替レートの最新情報を調査し、投資や経営判断の際に最新の情報を勘案できます。特定の企業の財務状況や業績情報も素早く取得でき、ビジネスの指針を示す材料として重宝します。
法律や規制の最新情報
法務の観点で、最新の法律や規制の確認は必須ですが、細かい文章を読み込む必要があります。もちろん、生成系AIに調べさせた情報だけを頼りにするのはまだ危険ですが、確認のためにこうしたツールを使った調査も有効な方法の一つです。特に法令改正やコンプライアンス情報は、企業にとって法的リスクを未然に防ぐための確認が必須な事項です。間接的に事業の安定的な運営に役立ちます。
業務上のトラブルシューティング
ソフトウェアやシステムのエラー、操作方法に関するトラブルシューティングもChatGPT Searchで素早く対処可能です。FAQサイトや専門フォーラムからの情報を参考に、問題解決を効率化し、スムーズな業務遂行に活用できます。
社内研修・教育のためのリソース調達
社員向けの新しいトレンドや技術に関する情報をChatGPT Searchで簡単に収集できます。OJTの準備や、業務スキル向上に役立つサイトや学習コンテンツを探し、教育体系作成の効率化と、質の向上をサポートします。
最後に
ChatGPT Searchは、DXを推進するうえで非常に有用なツールです。従来必要だった工数を削減しながら最新情報を取得できるため、大幅な業務効率アップに直結します。もちろん最終的な情報の取捨選択や判断は人間が行う必要がありますが、このような機能は変化の激しい市場やビジネス環境において、個人の業務だけでなく、組織として意思決定スピードを速めることにも貢献していくでしょう。
「ChatGPT Search」のように、組織の競争力維持・向上を期待できる生成系AIツールをぜひ活用してみませんか?インソースデジタルアカデミーは、ChatGPTをはじめとした生成系AIの導入・活用に役立つ研修を多数ご用意しています。
※本記事は2024年12月05日現在の情報です。
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