2024.06.07
2024.12.05
DXに積極的な企業を国が認める「DX認定」
- 文字で構成されています。
※この記事内容は
DX認定とは
「DX認定」とは、「情報処理の促進に関する法律」にもとづき、デジタルによって自らのビジネスを変革する(DX)用意ができていると認められる企業や団体を、経済産業大臣が認定する制度です。企業の規模に制約はなく、中小企業や個人事業主も申請可能です。
認定を受けると、DX(デジタルトランスフォーメーション)に積極的に取り組む用意ができている事業者であることがPRできるだけでなく、様々なメリットがあります。
申請は独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のウェブサイトを通じて行います。審査には60営業日程度かかりますが、費用はかかりません。認定は2年間有効で、更新ができます。
DX-Readyとは
DX認定は、企業がデジタルによって自らのビジネスを変革する(DX)準備ができていればよいとされています。この状態をDX-Readyと呼んでいます。
「準備ができている」状態であればよいので、現時点でDX推進の取り組みが始まっていなくても大丈夫です。中小企業や個人事業主の場合でも比較的ハードルが低いともいえますが、DX推進へ向けた経営者の強いリーダーシップと発信が重要となっています。
具体的には、経営者や取締役会で「経営ビジョン」「DX戦略」を策定していること、達成度を測る指標を定めていること、これらを対外的に公表していること、さらにサイバーセキュリティー対策を取っていることなどです。
DXの取組の進み具合によってレベルが分けられ、このうちDX-Readyは以下の図の通り入り口となる部分と考えられます。
DX認定のメリット
DX認定を得た企業・団体名は、IPAの「認定事業者一覧」のページで公開されます。
DX認定制度 認定事業者の一覧(IPA)
認定された企業は、認定事業者を示すロゴマークをウェブサイトや印刷物に使用することができるため、DXに取り組む姿勢を顧客や株主、取引先等のステークホルダーに対してPRすることができます。
さらに、DX認定を受けた中小企業が、設備投資のために必要な資金を日本政策金融公庫から借り入れる場合、基準利率よりも低い金利で融資を受けられるケースがあります。
このほか、人材育成の費用への助成制度や、デジタル関連の投資に対する税が優遇される(2025年3月まで)などのメリットもあります。東証上場企業の場合、「DX銘柄」に認定される条件の一つにもなっています。
求められる取り組み
DX認定取得のためには、以下のような取り組みが必要です。
- 「経営ビジョン」を策定する
- 「DX戦略」を策定する
- DX戦略の達成度を測る指標(KPI)を決定する
- 経営者による対外発信を行う
- 指標による自己分析を行い課題把握する
- サイバーセキュリティ対策を推進する
このなかで重要なのが「経営ビジョン」と「DX戦略」で、その企業がどのようにデジタルで自社のビジネスを変革していこうとしているかの肝になる部分です。
各項目は、経済産業省が規定した「デジタルガバナンス・コード」の基本的事項に対応していることが求められています。
デジタルガバナンス・コードとは、デジタル技術による社会変革を踏まえ、企業ガバナンスのあり方の基準を経産省が策定したもので、最新版は2022年に改訂された「デジタルガバナンス・コード2.0」となっています。
デジタルガバナンス・コードとは(経済産業省)
まとめ
DX認定は、DXへの取り組みの入り口とも言えます。DX戦略を考えることを通じ、自社に何が足りないのか、どうやって解決していけばよいのかを見つめなおす機会になるでしょう。先行する企業の取り組みを参考にしながら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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※本記事は2024年12月05日現在の情報です。
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