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2023.07.31

2023.11.13

ChatGPTのライバル続々登場!?【生成AI最新事情】

※この記事内容は

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ChatGPTのライバル続々登場!?【生成AI最新事情】

Android版のアプリが発表されるなど、依然として注目を浴びているChatGPT。 AI分野に革命をもたらすとまで言われ、主要企業の多くが利用や検討を始めています。 そんなChatGPTを含む生成AIを取り巻く最新トピックをご紹介します。

ChatGPT、使いますか? 気をつけることは?

ChatGPT最大のライバル出現!?
商用利用も可能なオープンソースAI

BingAI(Microsoft)、Bard(Google)など、世界中でAIの開発が進むなか、2023年7月18日に、FacebookでおなじみのMeta社が大規模言語モデル「LLaMA2(ラマツー)」を発表しました。
これは、ChatGPTと同じくテキストベースの自然な受け答え、数学的な計算等ができる大規模言語モデルの1つです。

      

そもそもLLaMAとは

      

もともとLLaMAは、2023年2月に小規模な基盤モデルとして研究者や学術者向けにリリースされました。この時点では、ChatGPTの普及もあり世間一般に広く知られてはいませんでした。

無料利用の制限や、有料プランもあるChatGPTに対して、LLaMa2は、無料で利用できるだけでなく、商用利用が可能なオープンソースAIとして公開されました。これは、あらゆる開発者や企業がLLaMA2を利用したアプリケーションを自由に構築することができることを意味します。つまり、より多くの人がAI技術の発展に携われるということです。

他の生成AIと何が違う?

生成AIの性能を表す1つの指標に、パラメーターがあります。これは学習モデルの複雑さを表しており、パラメーター数が多いほど入力を深く理解し適切な出力を生成することができるとされています。

例えば、ジグソーパズルを完成させるにあたって、ピースの数がパラメーターだとします。ピースが多ければ多いほど、より複雑で繊細な絵を完成させることができます。一方で、ピースの数が増えることで、制作するのに時間も体力もかかり、パズル全体のサイズが大きくなって重量も増します。つまり、扱いやメンテナンスが大変になります。

生成AIをリードするChatGPTはこのパラメーターが、GPT-3.5では1750億、GPT-4に関しては1兆を超えると推定されています。今回LLaMa2としてリリースされたモデルは、70億、130億、330億、650億のサイズが用意されており、大規模言語モデルとして比較的軽量なパラメーターです。パラメーターが軽量ということは、高速かつ消費電力も抑制できるといったメリットがあります。今後、いろいろな活用方法ができるのではないかと期待されています。

また、LLaMaを提供するMeta社は、Microsoft社との提携を拡大することも発表しています。クラウドサービス"Azure(アジュール)"を使って企業に提供するほか、Windows上で動作するよう最適化しているとも述べています。今後ますます安全で身近な大規模言語モデルになることが予想されています。

犯罪目的の生成AI「WormGPT」とは

ChatGPT(GPT-4)は、AI技術の最先端をリードする言語処理ツールとして広く知られています。その一方で、そこからインスピレーションを受け犯罪目的で利用するためのツールも報告されています。

サイバーセキュリティ企業SlashNextの研究者らが、「WormGPT(ワームジーピーティー)」という新たな生成AIの情報がハッカー向けフォーラムで出回り始めていることを報告しました。このWormGPTは、不正なハッキングなど犯罪目的で利用することを前提とした生成AIツールです。

主にはマルウェアの開発や、より自然でかつ説得力のあるフィッシングEメールの作成などに利用されると考えられています。SlashNextの研究者が実験として、"企業の経理担当者向けに偽の請求書に対する支払い催促メール"を作成させたところ、非常に説得力のあるメールの作成ができたと報告しています。そのタスク遂行能力の高さをもってして今後猛威を振るうおそれもあります。

具体的なデータの構造などその全容は明らかになっていませんが、現時点で1つ言えることがあります。それは、合法的かつ人類の利益を目的とする組織が開発したChat GPTとは似て非なるもので、あくまでサイバー犯罪者の手で生み出された不正ツールの一例に過ぎないということです。

ChatGPTには一定の規制が設けられており、マルウェアによる攻撃など犯罪行為を含めた倫理的でない利用を抑止する機能が搭載されています。しかし、世界中にこうした規制を掻いくぐって悪用する方法を模索するユーザーがいるということも事実なのです。引き続き利用については十分な注意を払うことが必要です。

※この記事に含まれる情報は2023年7月31日時点のものです。

※本記事は2023年11月13日現在の情報です。

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