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2024.03.25

2024.04.12

ChatGPTで本格データ分析!~事例②:データ同士の関連性を分析して予測

※この記事内容は

文字で構成されています。
ChatGPTで本格データ分析!~事例②:データ同士の関連性を分析して予測

ChatGPTで本格的なデータ分析

前回は、有料版ChatGPTを使ったデータ分析事例として「A/Bテストの効果比較」をご紹介しました。 今回は「データの関連性を分析して、未来のデータを予測する」回帰分析の事例をご紹介していきます。 実務でもすぐ実践いただけるような内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

連載記事①~A/Bテストの効果比較
連載記事②~データ同士の関連性を分析して予測する ★現在の記事

分析事例:データ同士の関連性を分析して予測する

回帰分析とは?

1つ以上のデータが、他のデータにどのように影響を与えるのかを調べる統計手法です。この分析により、将来起こりうる動きを予測しやすくできます。 例えば「気温が上がると、アイスクリームの販売個数にどのように影響するか?」を検証するため、気温データとアイスクリームの販売個数データの関連性を分析するとします。
図のデータをみると「気温が上がれば上がるほど、アイスクリームの販売個数が増える」ことがみてとれます。また、これまでの気温とアイスクリームの販売個数のデータ関係を直線で表すことで、「気温が何度になるとアイスクリームが何個くらい売れるのか」予測できるようになります。 このように、 データ同士の関連性を割り出し、1つのデータからもう片方のデータを予測できるようにするのが回帰分析です。

ChatGPT 機能「Advanced Data Analysis」を使った回帰分析

以下のデータを使って、ChatGPTで回帰分析をしてみましょう。
データは気温とお汁粉の販売個数で、これらの関連性を調べていきます。
気温(度) お汁粉販売数(個)
12 30
14 20
10 15
5 40
7 50
3 60
9 35
2 45
前回記事と同様に、こちらの表データをChatGPT入力欄の左下にあるクリップマークから添付しましょう。ChatGPTにデータを読み込ませてから分析を進めていきます。

今回のデータでChatGPTに回帰分析させる場合、次のようなプロンプトを入力します。

プロンプト例(入力した指示)

あなたはデータサイエンティストです。添付ファイルのデータについて以下のステップに沿って、データ分析を行い、ステップごとに分かりやすく簡潔に説明してください。

#目的
気温によってお汁粉販売個数を予測できるか、気温によるお汁粉販売個数への影響があるか分析する

#ステップ
ステップ1:目的のために必要なデータ分析手法の選択
ステップ2:分析して気温とお汁粉販売個数の予測式を表示
ステップ3:気温がお汁粉販売個数に影響するか分析
ステップ4:明日の気温は8度と予報されており、その場合のお汁粉販売個数を予測

#分析する時のルール
データを分割せず、全てのデータで分析すること

出力(出力された回答)

ステップ1:必要なデータ分析手法の選択
目的に基づいて、気温とお汁粉販売個数の関係を分析するためには回帰分析を選択します。回帰分析は、一つの変数(気温)が他の変数(お汁粉販売個数)にどのように影響を与えるかをモデル化し、予測する手法です。
ステップ2:分析して気温とお汁粉販売個数の予測式を表示
回帰分析の結果、気温とお汁粉販売個数の関係を表す予測式は以下のようになりました。
お汁粉販売個数=-2.83×気温+58.83
この式は、気温が1度上昇すると、お汁粉販売個数が平均で約2.83個減少することを示しています。
ステップ3:気温がお汁粉販売個数に影響するかの分析
次に、気温がお汁粉販売個数に実際に影響を与えるかどうかを統計的に検定します。これには、回帰分析の結果得られた係数の有意性を検討します。有意水準5%で検定を行い、p値が0.05未満の場合、気温の影響が統計的に有意であると判断します。
回帰分析の結果から、気温の係数に関するp値は0.017であり、これは有意水準5%(p < 0.05)を下回っています。これは、気温がお汁粉販売個数に統計的に有意な影響を与えることを示しています。
ステップ4:明日の気温8度でのお汁粉販売個数の予測
明日の気温が8度の場合、お汁粉販売個数の予測値は約36個となります。これにより、気温とお汁粉販売個数の関係を利用して実際の販売計画に役立てることができます。

このように、回帰分析で気温データとお汁粉の販売個数データの関係を割り出し、販売計画に役立つ予測値を出力してもらうことができました。

最初からChatGPTに回帰分析を行うよう指示することもできますが、ここでは「指示されなくても、ChatGPTが自ら分析方法を選択して処理を進められる」点に注目いただければと思います。

最後に

ChatGPTを使ったデータ分析、「回帰分析」の事例紹介はいかがでしたか?
今まで人間が時間をかけて行っていたデータ分析や示唆出しも、ChatGPTの機能を使えば一瞬で完了する可能性があります。

ただし前回記事でもお伝えしたとおり、ChatGPTの回答はすべて正しいとは限りません。あくまでChatGPTは「優秀な部下」と位置付けて、最終的には自分自身で出力結果の正当性を裏付ける知識と経験を持つことが重要です。

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連載記事①~A/Bテストの効果比較

※本記事は2024年04月12日現在の情報です。

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